ロウを含ませた筆で描くので墨書きと同様筆のタッチが得られます。一度ロウで描いた模様の上にもう一度重ね描くことによりロウに厚みの差が生じます染色の時にその厚みの差により色の濃淡が出来るので立体感が出ます。また、模様を描いた綿生地を染めるとき、自然にひび割れが入るためひび割れに染料がにじみ、なお一層ローケツ染めの魅力となります。筆は、高温に強い筆を使用し温度は約150℃で描きます。ロウは、温度が高いと生地の裏まで透き通り温度が低いと半透明になり生地の表面だけにしかのりません。その差をわざとつけることによりまた深い味わいの表現ができます。
当工房では、筆で描きやすく亀裂模様が表れやすくする為に数種類のワックスを配合した蝋を使っております。